ディベート小噺:Kansai Pro-Am Challengeにお邪魔してきた話

 どうも、けろです。

 世間では某ウイルスが猛威を振るい、外界からはすっかり人がいなくなりました。飲食店は閑散とし、公共交通機関はガラガラになりました。自分の職場も大きく打撃を受けていて、そのせいで現在7連休という前人未到の領域に突入しています。

 外に出られない連休というのは精神衛生にとって最悪で、自炊→掃除→YouTubeTwitterの無限ループに囚われながら徐々に心が廃人になっていくのを感じています。

 というのを少しでも払拭しようと思い、とりあえずブログ更新で気を紛らわせようと思います。

 というわけで、先週末にひっっっっさしぶりに大会に参加してきたのでその感想等をつらつらと書き綴ります。生産性はないです。

 以下目次です。連休続きで脳が溶けているのでいつにも増して語彙が終わってます。

 

0.はじめに

1.オンラインディベートすごい

2.Pro-Am形式の大会良い

3.地域/小規模大会は良い

 

0.はじめに

 先週末(5/16,5/17)に関西主催で開催された大会、Kansai Pro-Am ChallengeにAIUDSの2年生の後輩とお邪魔してきました。なお大会名は多分オフィシャルのものではないので、人によってDebateとかChallengeとか色んな言い方してます。僕はChallengeと呼んでます。

 2日目は仕事の都合で参加できず、1日目だけの参加となってしまったのは運営・パートナーに申し訳ない限りですが、去年のJapan BP以降半年ぶりとなる大会はとてもとても楽しかったです。

 一応モーションを以下に貼っておきます。ちなみにこのブログでは解説等を書く予定は一切ないです。

R1
Theme
ゆるふわ Yurufuwa
Info
Distrustful:
If you are distrustful of someone or something, you think that they are not honest, reliable, or safe.
THBT schools and parents should teach children to be distrustful towards adults.

 

R2
Theme
Speaking of Masao... CJS!!Info
Community sentencing combines punishment with activities carried out in the community other than prison.
Requirements under community sentencing can include but not limited to the following conditions;
・unpaid work for a fixed amount of time (e.g. cleaning town for 200 hours within the term of the sentence)
・undertaking a particular program to help change offenders' behavior (e.g. alcohol /drug treatments, back to work programs)
・regular report and communication to appointed person (e.g. social worker/state authority)
・spatial requirements (e.g. prohibiting access to a certain place at a certain time)
Community sentencing may or may not coincide with the continuation of offenders' original residence/occupation.

THW abolish prison and introduce community sentencing as a means to punish criminals.

 

R3

Theme

This is IR by Masao

Info

The term integrated resort (IR) is used to describe a major resort property that includes a hotel with casino, together with convention facilities, entertainment shows, theme parks, luxury retail, and fine dining.

TH, as a developing country, S creation of Integrated Resort in an economically depressed area.

 

R4
Theme
Favoritori (Tori's favorite)

THO organized religion.

 

GF
Theme
Narratibird (Tori likes narrative motion)

THR dominant emphasis on the importance of 'logics' and 'rationality' in political/social discourse.

 

1.オンラインディベートすごい

 巷ではすっかり定着しつつあるオンラインディベートプラットフォームmixideaですが、実は私は今まで触れたことがありませんでした。まぁ単純に最近社会人がディベーターとして出場できる大会がなかったということと、一応社会人生活がそれなりに忙しかったということもあり、「なんか便利なアプリケーションがあるらしいなぁ。しらんけど」みたいな感覚でした。

 パートナーが秋田在住ということもあり、プレパやラウンド練は必然的にオンラインになったのですが、使ってみてその使いやすさにびっくりしました(mixideaの回し者ではない)。

 なによりUIが分かりやすくて、どの機能がそれぞれどこにあるのかがひと目見てわかるのが良かったなと。POIのボタンとかプレパ/スピーチ時間の自動計測とか、オンラインならではの機能が多くあって普通に使いやすかったです。

 惜しむらくは全体チャット/チーム間チャットの誤爆が時折起こってしまうのでその差別化やMandatory POIの実装(まぁジャッジが普通に介入できますが)とかがあるとより良いなぁとは思いましたが、全体的な使いやすさは自分のようなオンラインディベート初心者にも優しかったので、いい時代になったなぁと思います。

 またなにより、地理的な制約に関係なくディベート大会に参加できるというのが本当に素晴らしい。関東の家にいながら関西や他の地域のディベーターと大会に参加できるというのは経済的側面や会場の確保というロジスティックな側面の負担を大幅に軽減できますし、大会への参入障壁を大きく下げることに寄与するのではないでしょうか。

 例えば提供ジャッジの交通費どうする問題や、宿や交通手段どうする問題といった、遠征大会参加において意外と面倒な点をすっ飛ばせるのはシンプルに良いですね。

 オンラインディベートだと相手の顔が見えないのがコミュニケーションの取りづらさの一因にはなってしまいますが、それでも他の地域の人と容易に繋がれるのはオンラインの強みだなぁ、と感じました。

 繰り返しになりますがmixideaの回し者でもステマでもありません。

 

2.Pro-Am形式の大会良い

 今回の大会はPro-Am、要するに上級生と下級生のチーミングが参加条件になっていました(下級生同士のチーミングは可)。

 先輩=ディベートが強い、という経験年数と実力の相関関係を盲目的に支持するわけではありませんが、それでも今回の大会のように、ある程度ディベートの経験を積んだ人と下級生が組むというのは一定のメリットがあると思います。

 というのも、学内でのエジュケや練習だけではどうしてもカバーしきれない範囲や限界はあって、それをカバーできるからです。例を挙げるとモーション個別の対立軸の具体化やプレパ中の思考回路の共有等、「近しい距離で組まないと見えてこないもの」が該当するかなと。

 自分自身、駆け出しだった頃に先輩と組ませていただいて大会に出たことが一つのブレイクスルーになった実感があるので、学内学外問わずディベート経験の豊富な人(まぁ先輩に限りませんが)と組んで大会に出る、というのは普段の練習では得られないものがあると思います。

 と偉そうに書くとあたかも自分がパートナーにとって非常に良い先輩だったように見えますが、まぁそんなことはありません。ただまぁ、自分の持っているものを直接渡す、ということはできたかなぁと。これに関しては毎度頭を悩ませるところですが。

 同時に、先輩側も下級生・後輩と組むことで得られるものが多くあると思います。

 いつもとは違うプレパ・思考・時間の使い方を要求されることで普段より多角的な視座を持って臨むことができますし、なにより新しい気づきをたくさん得ることができます。自分も今回色んなことを学ばせてもらいました。

 

 国内の大会だとこれに近しいのがBP Noviceが当てはまりますね。

 ただこれはIV大会、つまり学内でのチーミングという制約があるので、ジョイント可のPro-Am大会が今後不定期で開催されるとよりコミュニティが活性化すると思います。特にディベートキャリアの早い段階で先輩や経験豊富な人と組むことは大事だと思っていて、そこから色んなものを盗んでほしいなと思います。

(実を言うとM2くらいの頃に有志を集めてMinatomirai Pro-Am Challengeみたいな大会を開こうかと画策したことがあったのですが、大会の大枠を考えている段階で修論に忙殺されたのでぼんやりとした大枠だけで頓挫しました。のでここで初めてそのフワフワした存在を供養します🙏)

 

 

3.地域/小規模大会は良い

 これは程度問題というか個人問題に帰結する気もするし、突き詰めるとコミュニティ全体の負担が激増するということにもなりかねない構造的な限界もあると思うので難しいのですが、今回のような小規模大会や、地域開催の大会はとてもとても良い試みだと思います。

 自分の所属していた「神奈川圏」には「みなとみらい杯」という(神奈川大学横浜国立大学横浜市立大学の三大学が参加する)地域限定大会がありました。様々な要因が重なってしまい今はなくなってしまった大会ですが、毎年9月頃に開催される1年生対象のNA大会でした。各大学の上級生と招待ジャッジがジャッジとして参加して、大会後には小さな交流会が催されていました。

 何が言いたいかというと、大きな規模の大会だけだとどうしてもモチベや意欲が減退してしまう時に、こうした小さな規模の大会の存在が一つの支えになると思う次第です。

 というのも、成長曲線やメンタルの強さにはどうしても個人差があって、オープン大会や「最強決定戦」でどれだけフルボッコにされてけちょんけちょんに負かされまくっても不屈の精神と長期的視座でディベートに打ち込む人がいる一方で、そうした環境だけだとどうしてもしんどくなってしまう人っていると思うんですね。

 まぁこれに関しては、「コミュニティとしてどこまでカバーする必要があるのか」や「逆に早くに見切りをつけられるのは良いことでは」といった対抗言説もあるのですが、個人的には色んな人が和気藹々とディベートを楽しむコミュニティが理想だと思っているので、こういった取り組みは是非とも続くと良いなぁと思います。

 部内戦でも良いと思いますし、特定の(日頃から交流のある)大学内だけでの開催でも良い思います。まぁ社会人の戯言だと思って流してください。

 

 

 ここまでだらだらと書きましたが、結論としては「Pro-Am Challengeめちゃくちゃ楽しかった!」という一文に集約されます。

 開催してくれた方々、唯一の関東の人間だったのにウェルカムしてくれた皆様、そしてなによりチーミングを打診してくれたパートナーへの心からの感謝で、今回のブログ更新としたいと思います。

 

 

 それでは。